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リライトの定義は、かなり曖昧。「リライト」は、人によって捉え方が全然違う。

2020年4月7日

今さら聞けないリライトの定義

リライトとは、さまざまなとらえ方をされているので、しばしばクライアントとライターの間でトラブルになることもあります。

A社では「取材が発生しない原稿作成をリライト」ととらえています。

B社では「資料を元にして原稿を書く場合」ととらえています。

これはまだいい方です。

たいていの場合は、「リライト」を「なんとなくこんなもの」とあいまにとらえているので、「リライト仕事」は、案外トラブルが発生することがあるのです。

では、リライトとは、いったいどのようなものなのでしょうか。

簡単に言ってしまうと、リライトとは元原稿があり、それを新たに書き直すことです。
あるいは、わかりやすくしたり、表現やトーンを変えたりすることです。

元原稿があるということが、リライトの原則です。

また、原稿がひとつであることも条件です。

複数の原稿をもとにして執筆する場合は、リライトの域を超えています。

当然、元原稿があるので、取材やヒアリングなどは不要なはずです。

また、原稿のやりとりは、メールやFAX等で行えるということもリライトの原則のひとつです。

ある程度の確認は必要ですが、電話やメールで済む内容です。

リライトの定義をまとめると・・・

 

「ひとつの元原稿を意味を変えずに表現を変えた文章にする」

「取材・ヒアリング・打ち合わせなどを要しない」

 

ということになります。

 

リライトではない場合

「リライトとは何か」の理解を深めるために、リライトとは言えない場合についても説明しておきます。

「2種類以上の原稿があり、それらをまとめる」

これは、リライトではなく、原稿制作(新規ライティング)です。

また、元になるのはあくまでも「原稿」であり「資料」ではありません。

資料を読み込み、それを元にして原稿を書くことと、元原稿の書き直し(リライト)では、あきらかに労力が異なります。

クライアントのことろに出向いて、「ヒアリングや打ち合わせ」を行う場合もリライトとは言えません。

 

注意

「リライトとは何か」を定義づけましたが、絶対的なものではありません。

制作会社・編集プロダクションなどによってとらえ方はまちまちであり、それぞれの定義がありますので、その都度確認しながら仕事を進めましょう。

 

リライトの依頼を受ける際の注意事項

リライト自体は、それほど難しい仕事ではありません。

それよりも難しいことは、クライアントが「リライト」をどのように定義づけしているかを確認し、仕事を進めていくことです。

具体的には、

・クライアントの求めることがリライトなのかどうかを見極める。

・リライトの範疇を超えている場合、どのように対応するか。

・リライトと、新規の原稿作成は別物として料金交渉をする。

などです。

クライアントが、前述した通りにリライトをとらえていればいいのですが、必ずしもそうとは限りません。

「リライトのとらえ方には、人それぞれ違いがある」という前提で、仕事を進めた方がいいでしょう。

クライアントと「リライトとは何か」という議論を交わしても仕方ありません。
それよりも、仕事を始める前に、どれくらいのレベルのリライトを求めているのかを確認することが肝心です。

・元原稿はきちんと用意されているのか。

・意味を変えずに、トーンを変えるという程度のもので良いのか?

・それとも、元原稿を『参考』にして、より魅力的な文章に作り替えるのか?

・元原稿の言葉ではなく、まったく違った別の表現を求めているのか?

などを確認します。

こうしたことを確認すると、その仕事の労力や難易度がおおよそ想像がつきます。

すると、納期や料金なども設定しやすくなりますし、クライアントが求めている仕事を提供できるようになります。

 

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